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高等学校等登山指導者夏山研修会

令和3年7月9日(金)~7月11日(日)3日間

●「夏山での歩行技術や生活技術、危急時対策を中心に引率者として身につけておくべき基礎的な知識や技術を習得することで、指導者としての資質向上を図る。このような目的で研修会が行われました。

 

 

 

 

 

 

​ 基本的な登山の考え方、行動計画を組み立てます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 入山後、立山雷鳥平でテント設営。あいにくの天気だからこそより的確なテント設営技術が必要です。

風雨に飛ばされない、濡れないように、張り綱の固定は徹底的に行います。写真のようにタープを工夫して張ることも

重要な技術です。どのような環境でも濡れない工夫をすることで低体温症を回避したいものです。残雪に隠れた登山道に惑わされず地形を確認しながら現在地を把握する読図力、増水した川を安全に徒渉できるか知識と技術をあわせながらの可否判断、アルプス登山では夏山でも雪渓がでてくることがありますのでその評価も大事ですね。悪条件だからこそ、ひとつひとつの知識を深くすることもでき、また現実的な自然環境に対しての危機管理、気象のよみ、登山道の評価、コミュニケーションの方法、氷化した雪渓の回避、霧の中での読図、低温下での体調管理、タープやツェルト設営のためのロープワーク、そして

参加された研修生同士、同じ立場でのコミュニケーションは大きな収穫になられたと思います。

 コロナ禍により、個人テントでの生活技術というのもなんとも仕方ない事でしたが、これもしばらくは仕方がないですね。

ひとつコロナ禍でのテント内での注意は、アルコール消毒とバーナー等火器を同時に扱わない事!火をつけなGら、アルコールスプレーなんて、おそろしいことですから、、、。

​レポート 島田和昭

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登山リーダー冬山研修会

2019年3月9日から14日にかけて、登山リーダー冬山研修会が、登山研修所と大品 
山周辺にて開催されました。

この研修会は、大学のクラブや社会人山岳会のリーダー候補者を対象に、基礎技 
術や状況判断力、安全にパーティーを率いる力を養ってもらうために開催されて 
います。
例年学生のための研修会でしたが、今年から社会人にも門戸を開き、1名の社会 
人を含む22名の研修生(内女性3名)によって開催されました。3人から5人の5班 
に分かれ、各班に2名の講師がついて研修が行われます。

9日は午後から登山研修所に集合。開会式のあと、飯田肇先生(立山カルデラ砂 
防博物館学芸課長)による「雪氷学の基礎」の講義。この講義によって、積雪や 
雪崩についての科学的な知識を学びます。



 

 

 

 

 

 

 


同様な机上講義は翌日も組まれていて、上の写真は猪熊隆之講師(株式会社ヤマ 
テン代表取締役)による気象の講義。冬山の気象の基礎から予測の技術などを、 
実際の登山の状況を踏まえながら教えていただきました。

10日の午前中には、雪崩に関する知識と雪崩遭遇時のセルフレスキューについ 
て、杉坂講師(国際山岳ガイド)から机上の授業があり、そのあと外の雪の斜面 
を使い、講師陣による雪崩レスキューのデモンストレーションがありました。多 
くの研修生は雪崩現場に遭遇する経験はあまりないと思いますが、これによって 
現場の臨場感を感じ、やるべきこと、考えるべきことが多くあることを知っても 
らえたのではと思います。下の写真は2班がデモンストレーションと同様の想定 
訓練をしている様子です。


 

 

 

 

 

 

 



午後からは各班ごとの研修が本格化します。
まずは基本の確認。ロープの結びやテントの立て方などを、体育館や屋外を使っ 
て確認します。そして冬山の手袋をした状態でも素早くできるように練習しま 
す。すべて基本的なことですが、それをなおざりにしていると、本当に厳しい状 
況の時に余裕がなくなり切迫する原因になります。しっかりできるようにしたい 
です。

 

 

 

 

 

 

 


体育館でロープの練習中。

11日は終日雨でした。
この日から14日まで大日岳方面に入山して研修の予定でしたが、天候の推移を鑑 
みて、12日から14日の2泊3日で大品山方面(大日岳とは常願寺川を挟んで反対 
側)に山域を変更して入山することになりました。せっかくなら大日岳に登りた 
かったところですが、刻々と変わる天候や積雪の状況に合わせて計画を変更でき 
ることも、冬山登山には必要な能力になります。

12日からはいよいよ入山です。
今年は積雪が少なく、我が2班はあまり人の行かないマイナーなルートを採った 
ため、登り始めは藪漕ぎでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


標高を上げていくと、次第に雪が出てきました。この午前中はよく晴れていたの 
で、大日方面の雪山もきれいに見えます。


 

 

 

 

 

 

 

 


入山途中では、雪を使ったアンカー作成を学びます。

 


 

 

 

 

 

 

 

 


夕方は次第にガスが広がり風も出てきましたが、各班ともほぼ予定通りに、大品 
山山頂付近に入りました。

13日は風雪の朝を迎えました。各班はそれぞれの判断で、鍬崎山にアタックに出 
る班、アタックを中止して大品山周辺で研修する班に分かれました。しかしア 
タックに出た班も、途中でアタックを中止し引き返したようです。午後は各班そ 
れぞれに、山中の条件を生かした研修が行われました。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

風雪の朝

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪洞掘りを体験する2班研修生。2班ではこのあと、イグルー作りも 
経験した。

14日の朝は、昨夜からの降雪で積雪が40~50㎝増えていました。まだ降雪の残る 
天気でしたが、今日は下山になります。
2班は積雪観察、支点構築の研修をした後、雪崩に遭遇したパーティーに出会っ 
た想定で、捜索から掘り出し、遭難者の梱包、搬送までを、実際に下山する中で 
行いました。
捜索では的確な状況判断が必要となり、また搬送ではやはり体力がものを言いま 
す。人を一人助けることの大変さは、ひとたび事故が起きた時に周りに与える影 
響の大きさを知ることにもつながります。登山での安全に対する意識を、強く 
持ってもらえたら嬉しいです。

 

 

 

 

 

 

 


今回の研修は悪天によって入山の日程と場所が変わってしまいました。しかし、 
山という環境は時と場所によって千差万別です。それはつまり、それぞれの山に 
はそれぞれの学びがある、ということです。今回受講された皆さんにはこれから 
もどんどん山に行っていただき、たくさん経験を積んでいただきたいと思いま 
す。そして今回の研修が、今後の登山に大いに生かされてくれれば、嬉しく思い 
ます。

​レポート 澤田 実

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積雪期登山基礎講習会

平成31年2月9日(土)~2月11日(月・祝)3日間

~ 雪に親しむ ~

●「雪山を歩く」「雪山で生活する」「雪を知る」「雪山での危急時対策」を実践的に体験し、

積雪 期登山のリスクを知る。

●積雪期登山の基礎技術の指導方法を習得する。

このようなコンセプトで講習会が行われました

 

三日間という期間の中で精一杯、講師も講習生も雪上での訓練に励みました。

高等学校登山部の顧問を中心に、積雪期登山の指導的立場の方々へ

「わかる できる 楽しい」そして身になるに講習内容を工夫しながら行いました。

 

◯ 研修所の敷地内でのテント泊や雪洞泊!

  所内でぬくぬくと過ごすのではなく、リアル体験

  夏山の安定したキャンプ地とは違う様々な不都合を

  こなしながらまずは生活の基礎を徹底しました

  *もちろん水も雪から作りましたよ

 

◯ 装備の点検

  講習生は全国から集まって来られます。その地域ごとの山岳環境や

  部や会での伝統により使用する道具も変わりますし、くせもあります。

  積雪期登山の基礎的な装備を確認するとともに、

  地域性や伝統のある装備もメリット、デメリットをしっかり確認!

 

◯ 気象のお勉強

  積雪期登山は気象に大きく左右されます。それは「気温、風、降雪、日射、湿度等」。

  基本として冬山の気象を学び、過去のデータの実績や現在の気象状況を理解し、

  行動時の気象を予測し潜むリスクをいかに減らすか!お勉強です。

 

◯ 雪山を歩く

  雪上歩行でのツボ足、アイゼン歩行、ピッケル操作、わかん歩行など

  傾斜や硬度の違う雪上を歩き、使い分ける知識や技術を実践的に行いました。

◯ 雪を知る

  「雪を味方につける!」私はいつもそう思います。しかしそれが難しいですよね。

  まずは雪の特性を専門家から学ぶ!雪の種類、成り立ち、変化を知る。

  実際に雪の断面を切り出して観察!測る!計る!触る!

  経験値を上げるために、観て触る機会をできるだけ作りました。

◯ サーチ&レスキュー

  雪崩はまずは予防対策が大前提!どんな地形で発生知るのか!そこは雪崩の走路ではないか?

  未然に防ぐことが最重要ですが、いざという時に捜索救助もできるように訓練です

  まずはビーコンの特性、扱い方、プローブの扱い方、ショベルの扱い方を習熟し

  雪崩現場を想定して、コンパニオンレスキュー訓練を行いました。

◯ 安全登山のためには基礎が大事!、改めて感じる講習会でした。

   指導者それぞれに、生徒や仲間に対する情熱を感じました。積雪期登山という素晴らしい活動を

  繋いでいく指導者がより良い環境に恵まれ、安全登山が普及しますように

​レポート 島田和昭

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